キャンピングカーのある生活

キャンピングカー納車の思い出

初めて私がキャンピングカーを買ったのは5年前、
そのときの情景は今でも頭に焼き付いています。

キャンピングカーを新車で購入し、注文してから6ヶ月間経ち、
待ちに待ったキャンピングカーが納車されたのが週末の金曜日の午前中。

妻からキャンピングカーが納車されたよ、と携帯電話に連絡があり、
その日の午後はキャンピングカーでどこに行こうか、ということばかり考え
仕事が半分手につきませんでした。

ようやく仕事を終え家に帰ったのは夜10時過ぎ、
駐車場には念願のキャンピングカーが、まるで主人の帰りを待つ忠犬ハチ公像のようにとまっていました。

早速、妻から鍵を受け取りドアを開けると、あの新車独特の香りがしてきました。
でも、いつもの香りとは少し違います。
車内にある家具の木が持つ自然の香りも加わっています。

子供を起こさないようにそっとキャンピングカーに乗せ、
あらかじめ用意していた荷物を車に積み込みました。

妻は助手席に座り、僕はハンドルを握り初めて手に入れたキャンピングカーで旅にでかけました。

嬉しさのあまり無我夢中で走り、
どのルートを通ったのかよく覚えていません。
気がついたら房総半島の南端まで来ていました。

灯台脇の駐車場にキャンピングカーを駐め、
運転席上のバンクベッドに横になりました。

仕事の疲れと運転の疲れで気を失うように眠りにつきました。

朝、目が覚めて外に出てみるとるとあたりは夜明け前で波の音だけが繰り返し聞こえてきました。
やがて東の空が明るくなり、太平洋の向こうから太陽が顔を出してきました。
朝日が僕と真新しいキャンピングカーを赤く照らしていきます。
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これからどんなキャンピングカーの生活が始まるのだろうか。
今までは仕事で夢中で家族をかえりみる余裕などなかった。
ずっとこのまま家庭を犠牲にして、仕事漬けの生活を続けることが出来ないことは自分でもよくわかっている。
これからは家族と共に過ごす時間をもっとたくさんとっていこう。
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パイプ椅子に腰かけ、ガスコンロに火をつけ、沸かしたお湯をドリップコーヒーに注ぎ込みました。
あたりに広がっていくコーヒーの香りを味わいながら、あらためてキャンピングカーを手にした喜びをかみしめました。

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